story59

ひとりの時間、ここで過ごしたかったの

ある日お見えになったお客さまは、二人の小さなお子さま連れ。私自身二児の母親でもあり、自分と重ね合わせてついお声掛けしたのですが、お子さまのひとりが驚いて泣き出してしまいました。
お詫びをして、「私も同じ年頃の子供が二人いますが、お買い物の時は大変ですよね。何かお手伝いできることがありましたら、いつでもお立ち寄りくださいね」とお伝えすると、「本当にそう!買い物の時は大変なの」とにこやかにお応えくださいました。そして、その日は「あまり時間が取れないけれど、私に似合う眉の色を選んでくれますか?」とおっしゃるお客さまのアイブロウ選びをお手伝いし、あわただしくお見送りしました。

数日後、そのお客さまは、

せっかくのひとりの時間、ここで過ごしたかったの

と、今度はおひとりでお見えになりました。お子さまたちは保育園にいるとのことでした。
当初は「何も買う予定はないのだけど」とおっしゃっていましたが、「こんなにのんびりした気分で化粧品コーナーに寄れたのは久しぶり!ありがとう!」と口紅をご購入くださり、笑顔でお帰りになられました。

私は、このお客さまがほんのわずかしかない「ご自身の時間」に、わざわざカネボウコーナーに足を運んでくださったことをとても嬉しく思いました。また同時に、化粧品コーナーは全ての女性の“キレイでいたい、キレイになりたい”という想いを叶える大切な場所であり、お客さま一人ひとりに寄り添い、キレイのお手伝いをしていくことが私たちBCの使命なのだと、改めて実感できました。

語り手 T.K./BC(ビューティカウンセラー)
近畿 BC歴11年