story49

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久しぶりに笑顔になれた

ある日、80代前半のお客さまが、予約された新商品を受け取りにご来店されました。
どことなくお疲れのご様子でしたのでお伺いすると、ご病気が原因で経営されていた花屋さんを閉めたこと、それからは外出といえば病院に行くだけで人と会う機会がめっきりなくなり、寂しさを感じていらっしゃることを打ち明けてくださいました。

そこで、ご予約いただいた新商品の使い方をご説明したあとに、お客さまが少しでも元気になれるようにと、メイクアップアドバイスにお誘いしました。最初は遠慮されていたお客さまも「せっかくだから色々と教えてもらおうかしら」とおっしゃり、お話を重ねるうちに、いつのまにか笑顔がこぼれるようになりました。

ファンデーション、アイブロウ、口紅を順にお顔にのせるたびに、上品な美しさが引き出され、ますます明るい表情に。
「ぜひお化粧をして、またお出かけを楽しんでくださいね」とお伝えすると、

こんなにキレイにしてくれて・・・・・・久しぶりに笑顔になれたわ

と、おっしゃってくださいました。
そして、「いつも家の中にいてはダメね。散歩やお買い物にも出かけるわ。そのときはまた寄らせてもらうわね」という嬉しいお言葉も。

数週間後、その言葉通りにご来店くださったお客さまは、見違えるほど元気なご様子でした。お化粧も楽しまれているようで、「先日紹介してくれたメイク商品がほしいから、またアドバイスしてもらえるかしら」と積極的に。
通院先の看護師さんに口紅をほめられたことや、出かける楽しみができたことなどをいきいきと話してくださる姿に、お客さまの心に寄り添うカウンセリングの大切さを実感しました。

語り手 T.S./BC(ビューティカウンセラー)
専門店所属 BC歴12年