story28

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やっぱりつけてほしくなっちゃって

ベビーカーに乗せたお子さまをあやしながら、スキンケアコーナーで商品をお探しのご様子のお客さまをお見かけしました。「お手伝いいたします」と声をおかけしたところ、「化粧水と・・・あと、アイシャドウも欲しいんです。子どもが生まれてからメイクどころじゃなかったけど、そろそろまたメイクしたくて・・・」と、少し照れながらお応えくださいました。

そこで、化粧水のあとにアイシャドウもお選びすることに。お客さまにお似合いになりそうなカラーをいくつかご紹介し「おつけしましょうか?」と伺いました。ところが、ご来店から時間が経っていたこともあり、お客さまは「子どもがちょっと待てそうもないので、一旦帰りますね」とおっしゃると、手もとで色味の確認だけなさって店を後にされました。お子さま連れであることへの配慮が足りず、お時間を取らせてしまったことを申し訳なく思いながら、もしかしたらもうご来店いただけないかもしれないと考えました。

ところがその日の夕方、お客さまが再びご来店くださったのです。ベビーカーをのぞくと、愛らしい寝顔ですやすや眠るお子さまの姿が。
お客さまは急ぎ足でいらしてくださったようで、息を弾ませながら「さっきは遠慮したんですが・・・」とおっしゃったあと、

「やっぱりつけてほしくなっちゃって。子どもが寝たいまのうちに!と思って戻ってきました」

と、笑顔を見せてくださいました。

今度は時間をかけずに手際よくすることを心がけながら、お客さまが一番印象的だったというカラーでアイメイクをさせていただきました。すると、「手もとにつけただけではイメージできなかったけど、こうして目もとにつけてみると、けっこう私に似合うんですね!」と、久しぶりに彩りが添えられた目もとを、しばらくのあいだ見つめていらっしゃいました。

アイメイク商品をご購入されてお帰りになるとき、「つけてもらいに戻ってきて本当によかったです。明日からまたメイクします!」と、嬉しい言葉をかけてくださったお客さま。ベビーカーを軽やかに押す後ろ姿が、とても幸せそうに見えました。

語り手 Y.T./BC(ビューティカウンセラー)
ドラッグストア課所属 BC歴1年