story12

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この前の口紅、すごく素敵でした

いつもカネボウカウンターへお立ち寄りくださるお母さまと20代のお嬢さま。お母さまは、きれいにメイクをされて楽しそうに化粧品を試されるのですが、お嬢さまはいつもノーメイクで伏し目がちにお母さまに付き添われているだけで、メイクに興味がないようにお見受けしていました。

ある日、店頭でメイクアップアドバイス会を開催しました。いつものようにお母さまとお嬢さまのお二人でご来店くださいました。やはり、そのときもお母さまがメイクアドバイスを受け、お嬢さまはその様子を隣で見ているだけでした。
私は意を決してお嬢さまにお声掛けしました。「せっかくの機会なので、少しだけでもお顔に色をのせてみませんか?」
お嬢さまは、まさか自分に声をかけてくるとは思わなかったのでしょう、びっくりしたご様子でしたが、お母さまに促されて、アイブロウと口紅を試してみることになりました。
眉の形が整い、口元にほんのり色がのるにつれて、緊張気味の表情がみるみるほぐれていき、やさしい笑顔に。にこやかに鏡を見つめるお嬢さまのご様子の変化を静かに見守っていたお母さまも、とてもうれしそうでした。

それから数日経ったある日、お母さまとではなく、お嬢さまお一人で

「この前の口紅、すごく素敵でした!」

と、晴れやかな笑顔でカネボウカウンターへお立ち寄りくださったのです。
それ以来、少しずつメイクアイテムを増やしていったお嬢さま。今では、メイクだけではなく、スキンケアもしっかりされています。

お化粧することに一歩踏み出したお嬢さまの姿に、自分らしく輝いて生きることを応援する「化粧の力」を改めて感じることができました。

語り手 I.Y./BC(ビューティカウンセラー)
百貨店課所属 BC歴8年(当時)